ドクターインタビュー

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院長インタビューinterview

歯みがきが大嫌いだった
子供時代
「どうして虫歯に
なるのだろう?」という
疑問から
歯に興味を
持ち始めて今の道へ

歯科医師を目指されたきっかけは?

INTERVIEW 01

歯科医師を目指されたきっかけは?

私は子供の頃、歯磨きが大嫌いで(笑)、歯医者さんで「歯を磨きなさい」と言われるのですけど、それが嫌で嫌で虫歯になっていたのです。
では、どうして虫歯になるのだろう?それは、虫歯菌がいるから。だったら、虫歯菌がいなければ歯磨きをしなくてよくなる。将来、そういう研究をしたいと思って、歯に興味を持ち始めました(笑)。
なので、最初は研究者を目指していたのです。

研究者から臨床医へシフトチェンジしたのは、どういう理由から?

INTERVIEW 02

研究者から臨床医へシフトチェンジ
したのは、どういう理由から?

研究がしたくて大学に入ったのですが、そこには将来、親のクリニックを継ぐであろう“歯医者の後継ぎ”がたくさんいました。その時、「そうか。普通、歯医者は研究をするだけではなく、虫歯を治さないといけないのだ」と気づいたのです(笑)。
ただ、学生時代に学生による小さい研究発表みたいなものがあって、そこで発表を行う中で、少数ではあるものの“歯科医師でありながら、研究者としてもやっていく人”の存在も知りました。
その存在に感化されて、研修後の進路を決める時、京大病院の口腔外科が研究と臨床の両立を掲げていたので「ここなら研究しながら臨床もできる!」と思い進路先に選びました。

京大病院の口腔外科は、普通の歯医者では治療が難しいような外科的な治療を含めて、“お口の中のことは何でも治す”というようなところでした。「患者様を治せて、研究もできて、その研究成果を患者様に還元できる、これは最高だ」ということで、是非、そういうところで修行して、今ある治療方法だけでなく、新しい方法で患者様を治せるようにしたいと思いました。
なので、完全に臨床医にシフトチャンジしたというわけではなく、研究への思いは持ち続けていました。開業した今も、研究のお手伝いをさせていただいています。

現在はどのような研究を?

INTERVIEW 03

現在はどのような研究を?

今は味覚の研究をしています。原因がはっきりせず、ごはんを食べても味がしない、そういう味覚障害に対して「気のせいです」とおっしゃる先生はたくさんおられますが、研究してみるとそうではないことがわかります。実際、味覚細胞のどこかに問題があるという研究結果が出ています。
歯科医療もそうですが、味覚の分野もめざましい進歩を遂げていて、ここ4年間でも味覚障害に関わる新しい発見がありました。今後、それに対する新しいお薬ができれば、臨床に還元できると思っています。

その他、金属の研究にも携わっていました。歯の根っこを治療する時、針金のような器具で処置を行いますが、その針金が中で折れることがたまにあります。それが原因で膿んでしまい、折れた針金を取り除かなければいけないというケースがあります。それが原因で金属アレルギーになったという方もおられて、なぜ折れてしまったのか?折れないためにはどうすればいいのか?ということを研究していました。

あとは外科的根管治療に関する研究です。これは外科的な手技を使った歯の根っこの治療で、通常の処置では取り切れず、根管内に残っている汚染組織などを何としても取るというもので、私が大学時代に培った研究分野で、一番の得意分野と言えます。

当クリニックは大学病院の
さらにその上を目指す
費用を惜しまなければ、
大学病院に引けを取らない
あるいはそれ以上の設備を
導入することは可能

独立開業しようと思われた経緯は?

INTERVIEW 04

独立開業しようと思われた経緯は?

開業医として自分のクリニックを構える以外にも、研究に特化して海外へ留学するという選択肢もありました。ですが、「研究と臨床を両立させたい」と思っていたので、今の臨床医と研究者の二足の草鞋の道を選びました。やはり、研究成果を臨床の場へ還元していきたいという思いがあったからです。

研究分野というのは、天才と呼ばれる人たちが24時間365日研究しているような世界です。なので、私のことを「足手まとい」とおっしゃる先生もいました。それでも私は臨床と研究を両立させようと思いました。それは、どこに行っても良くならない、京都中のクリニックを回っても治らないというような方が、私のところに来て「やっと治った」と言ってくださる、その喜びに溢れた顔を見ると放っておくことはできないからです。

ただ、大学病院には非常に厳しい決まりがあって、そうした型にはまっていては「こうしたらもっと良くなるのに」「もっと患者様は楽になるのに」という自分の理想を実現させることは難しいと感じました。なので、自分の理想を実現するために、独立開業したのです。
大学病院が最高峰であるべきですが、当クリニックはさらにその上を目指します。費用を惜しまなければ、大学病院に引けを取らない、あるいはそれ以上の設備を導入することは可能なのです。

現在の地域を開業場所として選んだ理由は?

INTERVIEW 05

現在の地域を開業場所として選んだ
理由は?

話は当クリニックが入っているビルが建設される前まで遡るのですが、ビルのオーナーとたまたま知り合いで、大変ありがたいことに、そのオーナーは私のわがままを聞いてくださる方で(笑)、私が理想とする設備を導入するのは、本来であれば無理な話だったのです。当クリニックの5階には高気圧酸素室があるのですが、普通のテナントでは入れられません。建設と同時にお願いできたからこそ、実現させられたのです。

まずはそういう“理想とする設備の導入が可能”という大前提があり、そのうえで、長年お世話になってきた京都という土地に、そして地域の方々へ恩返しがしたかったという思いがあります。
開業時のテーマは“世界の最高峰の歯科医療を地域の方々に”で、これは京大病院など、これまで勤務させていただいたところも同じで、そういう教えのもと研鑽を積んできたので、今でも変わらない大切な思いとして胸に息づいています。

当クリニックと関わってくださる医療関係者や業者の方などと連携しつつ、これまで私が培ってきた知識・経験が何かのお役に立てばという思いで、京都市上京区を選びました。
また近隣には京都府立医科大学附属病院、京都大学医学部附属病院、京都第二赤十字病院などがあり、どの病院ともスムーズに連携できる位置関係にあるのも決め手となりました。

“精密、正確、清潔”
それを実現させるための
機器・設備が充実
清潔な環境・空気・水で
治療を実施

御所東デンタルクリニックのコンセプトは?

INTERVIEW 06

御所東デンタルクリニックの
コンセプトは?

重要なコンセプトとして2つのことを掲げていて、1つが“精密、正確、清潔”です。
歯科用CTやマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)などの高性能な機器を活用して精密に診断し、保険・自費を問わずルーペ(歯科用拡大鏡)を使って正確に処置を行います。
そしてレベルの高い滅菌処理と徹底した感染対策を実施するほか、クリニック内にオゾン水を循環させたり、手術室や滅菌室などで使用される高性能な換気システムが導入したりして、高いレベルで清潔な治療空間を実現させています。

そしてもう1つが、できるだけ痛みを抑えて、腫れの少ない治療を行うことです。
これは清潔さとも深い関わりがあり、不衛生な環境で治療を行うと細菌感染により痛みが生じたり、腫れが起こったりする場合があります。
当クリニックが清潔さにこだわるのは、痛み・腫れの軽減のためでもあり、引いては患者様へできる限り負担の少ない安全な治療を提供するためなのです。

設備面でのこだわりについてはいかがですか?

INTERVIEW 07

設備面でのこだわりについては
いかがですか?

歯科用CTやデジタルレントゲンなどの検査機器、また患部が何十倍にも拡大できるマイクロスコープなど高性能な機器を導入しています。マイクロスコープは検査・治療の両方で活用できますが、これよりも頻繁に活用しているのがルーペです。先ほども言いましたが、当クリニックでは10倍と通常よりも拡大率の高いものを採用していて、一度この視野に慣れると肉眼での治療には戻れないほどです。

歯科用CTも、眼窩から顎の下まで、後ろは頸椎まで撮影できるものを導入していて、例えばインプラント治療では、治療の適応を確認するだけでなく、インプラント埋入後の顎の動きまで考慮した診断が可能となります。

あとは院内感染対策として除菌空調と陽圧空調システムを併用していて、常にクリニック内の空気を入れ換えることで清潔な診療空間を維持するようにしています。またクリニック内の水はすべてオゾン水を使用していて、治療器具の消毒・滅菌といった一般的なことだけでなく、細部に至るまで徹底して清潔な診療空間の実現に努めています。

先ほど高気圧酸素室があるとおっしゃっていましたが、これについては?

INTERVIEW 08

先ほど高気圧酸素室があると
おっしゃっていましたが、
これについては?

高圧酸素は有名スポーツ選手が骨折した時などに、治癒を早めるために使用するケースでよく知られていますが、それの医療用でさらに高い効果が期待できます。
高圧酸素により全身の新陳代謝を高めることができ、親知らず抜歯のような単純な手術から、全歯のインプラント埋入、骨折部分の治療といった複雑な手術にまで対応し、術前・術後にご使用いただくことで治りが早くなり、痛みの緩和もはかれます。
顎骨壊死(がんの方や骨粗しょう症の方に使用する骨を強くする薬:ビスホスホネートにより、顎の骨が硬くなりすぎて壊死してしまう病気)への治療でも効果が期待できます。京大病院でも同様の治療が行われています。

あとは、がんに対する化学療法や放射線治療後の倦怠感や味覚障害など、様々な障害でお困りの方にも有効で、高気圧酸素室に入ってもらうことで、体のコンディションを整えて、副作用を出にくくする作用があります。
がんと言っても口腔がんに限らず、様々ながん患者様にご利用いただけます。

さらに、最近は小児矯正で筋機能療法(MFT)が頻繁に行われるようになっていますが、口呼吸を改善する治療の中で、高気圧酸素室を活用していきたいとも思っています。

院長インタビュー

INTERVIEW 09

こうした設備がある歯科クリニックは
珍しいですよね?

高気圧酸素室があるだけでも珍しいですが、当クリニックの高気圧酸素室へ設置している機器も非常に珍しいもので、例えば市販されている酸素カプセルのようなものがありますが、これは1.2~1.3気圧程度です。京大病院や舞鶴自衛隊病院には2.0気圧・酸素濃度100%のものがあり、当クリニックが導入しているのは1.9気圧・酸素濃度40%のものです。

通常の歯科治療で使用するようなものではないのですが、大きな治療をすると腫れが生じたり、治りが悪かったりします。特に顎骨壊死でお困りの方はたくさんおられます。
私は京大病院で高圧酸素を担当していて、非常に治りが良いのを目の当たりにしていたので、自分のクリニックでもそれを提供したいと思い導入しました。
関西でこのような高気圧酸素室があるのは、今言った京大病院と舞鶴自衛隊病院くらいで、非常に珍しい機器ですので、是非、一度お試しいただきたいです。

最後に、今後の展望についてお聞かせください

INTERVIEW 10

最後に、今後の展望について
お聞かせください

手術室を筆頭に、色々なメーカーの方に無理を言って(笑)、特注でこだわりの設備を導入しました。また外部から治療へお越しいただく先生も世界有数の歯科医師の方ばかりで、インプラントや口腔外科など、様々な領域でのトップレベルの先生から「難症例があれば、いつでも手術を手伝うよ」と言ってもらっています。

かつて国立医療センターには、開業医が申請したら患者様を連れて手術が行えるオープンオペ室がありました。最近は医療法が厳しくなって、それができなくなっています。
当クリニックの手術室が、かつての国立医療センターのオープンオペ室のような役割が担えればと思っています。高い技術力を持ちながら、独立開業したために設備の整った手術室が使えない、そういう先生の受け皿になれればと思っています。

整った環境を私だけが使用するのではなく、地域の歯科医師の方々にもご利用いただいて、地域ぐるみで1つのチームを形成して患者様のお口の健康を守っていきたいです。

075-255-6480